手術室映像機器に求められるもの~レコーダー編


「術野の録画なんて家庭用のブルーレイレコーダーがあれば良いのでは?」と考えたことはありませんか。我々もよくお客様から聞かれることがあります。
なぜ、術野映像の記録には専用機器が求められるのでしょうか。別に”医療向けだから”という理由のみで高価なわけではありません。
メディカルレコーダーとは、主に、内視鏡や開腹手術の術野映像を高画質で記録し、安全管理及び学会発表、教育等に使用される録画機器です。
主に、以下の4点が要求される機能と言われています。
- 高解像度・マルチ記録
- サーバー統合記録
- リムーバブルストレージ対応
- 制御
学会発表資料にも使われる術野映像には、細部や暗部も精緻に撮影できる高い再現性が求められます。高画質映像は視聴や資料作成などの使用頻度が高い数か月間だけ保存し、ファイル容量の少ない高圧縮映像は、医療訴訟対策等の長期保管用に数年間保存するといった運用が求められます。
それぞれのOP室に設置されたレコーダー映像から、一箇所のサーバーへ統合記録し、医局等からセキュアアクセスを行います。録画映像の検索・編集機能も求められます。また、サーバーにより、電カルとの患者ID連携も行うことがあります。
術後すぐに持ち出せる、リムーバブルHDD、USBメモリー、DVD/BDなどへの同時記録が求められます。最近では、情報システムセキュリティ上、持出しを禁止し、サーバーへの記録に絞った運用を求められることもあります。
例えば、麻酔装置との連携や電子カルテの患者情報との連携など、録画時に必要な様々な連携があります。これらの連携を可能にする為には、専用機器やサーバーを使用したり、各ベンダーとの連携経験が必要となります。